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日曜日のプレイリスト #007

前回さぼってしまってすみません。今回もあんまり余裕なく曲数少ないです。

楽曲リストは以下。

Jimi Tenor – My Mind

地味にコンスタントに活動を続けるジミ・テナー、自身の90年代のレパートリーをハイライフのビートでアレンジしたアフロ・ジャズ。ヒプノティックな反復にエモいコード進行が加わり、じわじわグルーヴしてゆく6分。へなちょこヴォーカルにもらしさがあふれていて良い!

Saya Gray – AA BOUQUET FOR YOUR 180 FACE

3月末にアルバム『QWERTYII』のリリースを控えるDirty HitのSaya Grayからのシングル。ミニマルなビートとベースリフにコーラスが絡み合う構成から、後半でぐいっと風景が開けるのだけど、サウンドの派手さというよりもステレオ感でちょっとしたスペクタクル感を出しているのが洒落ている。

Excomungado – Bon Appétit

ブラジルはアクレのバンドExcomungadoのシングルなのだけれど、バイレファンキのプロデューサーのなかでも注目株であるd.silvestreが参加している。アグレッシヴなサウンドになっているのかと思いきや、いい具合に脱力したインディロックにファンキのフレイヴァーが入ったビートが融合してめちゃ心地よい!

駒形友梨 – Dreaming Night

こちらもまもなくアルバム『25℃』のリリースを控える声優・アーティストの駒形友梨。リードシングルは、やわらかいニュアンスのヴォーカルも交えた洒脱なR&Bテイストのディスコチューン。全曲試聴動画見る限りアルバムめちゃ良さそうで楽しみ!

TWICE – RUSH

すわNewJeansか!? と思う軽やかなブレイクビーツ(ドラムンベースとジャージークラブを行き来する)ときらきらしたドリーミーなウワモノ。一方でヴォーカルはみずみずしさのなかに中堅らしい堂々とした風格もあって素晴らしい。トレンドとかそういうの抜きにばつっと方向性がハマっている。

galen tipton, Giant Claw, Holly Waxwing – yellow patches

galen tipton、Giant Claw、Holly Waxwingの3組がコラボしたシングルをリリース。ミニマルな反復フレーズとしゅわしゅわしたサウンドスケープ、さらに4つ打ちのビートがethereal(天上)ならぬ地上というか地面のスピリチュアリズムを感じて(ジャケがまさにそんなん)良い。

2Sdxrt3all – Frag

アボかどさんに「これヂクモさん好きそう」と言われて聴いたら、いや好きかどうかはわからんがマジで意味わからなすぎる、と思ったアルバム『ADLIBGOD』から1曲。メインのラップはぼそぼそとテンション低めで、ビートにアプローチするというよりはちょっとシアトリカル。一方で合いの手は常にがなっててしかもパンニングがぐちゃぐちゃだしディレイも左右にびゅんびゅん飛ぶ。これは……これは成立しているのか? と聴いていると、なんかこれが正解な気がしてくるんだよな。「Frag」は一番緊張感がある。一人芝居みてるみたい。

Mumdance – In Love Again

Mumdanceのニューリリースから、バイレファンキのフレイヴァーを漂わせつつエグいシンセが印象的な1曲。ミニマルな構成でビートもぶっきらぼうだけれどむき出しのシンセが持つテクスチャにぶち上がるし、サンプルづかいのゆるさもチャーミング。

Charli XIX – Von dutch

Charli XCXの来たるアルバム『BRAT』の先行シングルですが、ゼロ年代のエレクトロやテクノを思い起こさせる(Murder Was The Bassなどを思い出したおぢさん……)曲で、これフェスでぶわーってかかったらめっちゃ楽しいだろうな~。

re:ni – Blame is the Name of the Game

Batu主宰、ブリストルのTimedanceから2024年最初のリリースから。ゔんゔん唸るベースにカットアップされたパーカッションと声ネタが絡まるストイックなトラック。サイドチェインのつくりだすグルーヴで5分説得されてしまう真っ向勝負感が良い。ちなみにTimedance初の女性プロデューサーのリリースとのこと。

HIJINX – Concentration

以前も取り上げたHIJINX (fka Mr.K)からのシングル。大胆な間とぎりぎりトランシーになりきらないシンセのフレージングがもこもこと地を這うサブベースといびつなハーモニーを奏でる。中盤の4つ打ちパートも良い! このトラックを収録したEPが15日にでる。

dêtre – Ten Bands

デトロイトのベース・ミュージックのプロデューサー、dêtreのシングル。ベース・ミュージックって単に鳴りのよさやフレージングではなくテクスチャの追求が面白みだと思うけれどこのシングルのビルドアップ~ドロップまでのフリーキーなベースの生き物みたいなダイナミックさはジャンル的な心地よさとスリルどっちもあって良い。

Alix Perez – Psychosis

Alix Perezが自身の主宰レーベル1985 Musicからリリースした「Gloom EP」より、ハーフタイムのダブステップ。余計な味付けなく機能的に整ったビートに、ダビーなサブベースと怪獣の鳴き声かなんかかという有機的なゆらぎのあるシンセが文句なくクールで良いです。

Sleepnet & Lumen – Finality

ex.NoisiaのSleepnet、ケンブリッジのプロデューサー(でいいのかな?)Lumenからのシングル。鋭く空間を刻みつけるようなメリハリと、ふわっと空間に溶けるようなモジュレーションが同居するベースのサウンドはほとんどフェティッシュみたいなものだけど抗えない。

Coco Bryce – Vandetta

Coco BryceとTim RepaerのスプリットEPから1曲。位相がぶち狂ったみたいな謎ステレオ感の歪んだスタブがオールドスクールなジャングルのフレイヴァーを感じさせる一方、中盤ふわっと現れて消えていくシンセのアルペジオがささやかな多幸感をもたらしていてぐっとくる。

カテゴリー: Japanese