The importance of the DR-660 in Memphis Rap cannot be understated. Without this machine there would be no “Phonk” genre. The style of using pitched 808 cowbells was a direct result of unique design limitations on this budget rhythm machine. Original TR-808 machines did not enable you sequence 808 cowbells or kicks at various pitches in a drum pattern, this functionality was exclusive to the DR series drum machines. It’s hard to imagine that Memphis Rap would sound the way it did without the use of the DR-660.
ほろ苦い実体験を下敷きにしつつ、画像処理の専門用語が散りばめられたポエジーあふれるリリックが印象的な「想い出アンチエイリアス」。トラックは、京都で活動するプロデューサー/ヴォーカリストのEulalieによる楽曲、「Taranai」(「Craving for Dreams」2021年収録)を4つ打ちに大胆に再構築したものだ。かねてからこの曲を愛聴していたナヲトが、直接サンプリングの許諾をオファーしたという。ミックス・マスタリングは、かねてから交流の深いHONDALADYのマルが担当した。
ちょっと前にイギリスのクイズ番組でのやり取りがTwitterでバズっていた。「1990年代初頭にレイヴ・シーンとレゲエのサウンド・システムから生まれて発展したダンス・ミュージックで、代表的なアーティストとしてA Guy Called GeraldやGoldieがいるジャンルの名前は?」という問題に回答者は「ドラムンベース?」と答えたのだが、不正解。そこで司会者が放った「残念、ドラムンベースは不正解。ジャングルとお答えいただきたかった I can’t accept drum & bass. We need jungle, I’m afraid」が声ネタにぴったりすぎるということで、これを使ったジャングルがわんさか作られだした。そんなバズをきっかけに、ドラムンベースとジャングルの違いってなによ? というのを解説する動画をResident Advisorが公開。ジャングル入門編として、その文化的背景やサウンド、使われるテクニックなんかが紹介されていて、おもしろいです。
YOUNG POSSEの新譜、1曲めでRageをやっていたり(なぜ今?)、かと思えばブーンバップ多めだったり、アフロビーツも取り入れていたり、方向性が固まってるのかそうでないのか微妙ながらクオリティはやはり高い。ラストの「Skyline」は、高域がぱきっときらっとしたドリーミーな曲なのにビートががっつりジャージークラブ。ジャージークラブさすがに食傷気味じゃね? と言いつつなんだかんだどれも一捻りがあって聞いてしまうよねぇ。
Dj Anderson do Paraiso, MC PR – DUVIDA NÃO LETICIA
Nyege Nyege Tapesがふたたびブラジルのファンキシーンからのアルバムをリリース。ベロ・オリゾンテのファンキシーンで活躍するDj Anderson do Paraisoの作風はリオデジャネイロのアグレッシヴさともサンパウロの過激さとも違うミニマルでダークなもの。暗闇のなかでフラッシュを焚かれるアーティストの姿をフィーチャーしたアートワークはまさにそんなイメージにぴったり。DJ K(こちらはサンパウロ)のエクストリームさと対比しつつ聴いてもよさげ。
「Water」が世界的なヒットソングとなった南アフリカのTylaによる待望のファーストアルバム。曲尺はどれもタイトでポップソング然としているものの、この「Safer」のようにカタルシスへ安易に向かわずじりじりと緊張感をたたえながら感情を鷲掴みにするスタイルはとてもクール。かっこいい。「On and On」や、特にラストの「To Last」あたりでAmapiano的な美学をばしっと聴かせているのもぐっとくる。2024年、というか2020年代を代表する1枚として記憶されるべきではなかろうか。
倉敷芸術科学大学の准教授で「Punk! The Revolution of Everyday Life」展やゲリラ・ガールズ「Reinventing the “F” word: feminism!」展などをキュレーションしてきた川上幸之介の初の単著。書名が示す通り、「パンク」というカルチャーの系譜を音楽ジャンルにとどまらないさまざまな角度から辿っていく本になっている。