こんばんは。長谷川白紙のアルバム楽しみやね。
以下コメント。
Cosha - Want You Back
ロンドンのシンガーCosha(元Bonzai……といまだに思ってしまうが)のアルバムMurMursがよかった。生音もふんだんにつかったエレクトロニック・ミュージックに渋いヴォーカルがのる。ちょっとTinasheも思い出す感じの雰囲気あり、でもそこまでレフトフィールドではなく、大人な感じでかなり良い。ピックアップしたのはシングルとして去年出てたやつですが。
WILLOW & Jon Batiste - home (feat. jon batiste)
近年はオルタナやポップ・パンクリバイバルのイメージが強かったWILLOW、最近のシングルが明らかにモードチェンジしてジャズも参照したプログレッシヴなインディ・ロックって感じだったのでアルバム期待してみたところやはりよかった。Jon Batisteをフィーチャーしたオープニングナンバーはかなりジャズ。「自然体」イメージ押し出すジャケやMVに応えるような(いや逆か?)ヴォーカルのしなやかさと幅広さが良いです。
RAHM ⚉ - futureproof
altopaloのシンガーによるソロ・プロジェクト。大半がピアノとヴォーカルのみというシンプルな編成ながらクセのある音作りや繊細なコーラスワークとしゃっくりみたく耳に残るフックが素晴らしい2分ちょっとの秀作。
aiko - あなたは優しい
aikoの曲聞いて「これいいなぁ」と思ってクレジット見たらトオミヨウ仕事だったときの「手のひらの上で踊らされてる」感。「この曲どこに進むんだ」と思わせるややダークでヘヴィな歌いだしから親密で甘くほろ苦く展開していくソングライティングも素晴らしい。
Kacy Hill & Donna Missal - Here I Am
Kacy Hillのアルバム、Bartees StrangeとかHenry Kwapisの参加が割とトピックなんでしょうか。Kwapisプロデュース曲やJim-E Stack仕事もいいんですがSega Bodegaの参加したこの曲は歌声ふくめた音色ひとつひとつのモジュレーションや抜き差しが地に足ついた壮大さを演出していて絶妙! という気持ちに。
ARTMS - Air
ARTMS、Cherry Crushが「悪くないけどそんな感じか~」って思ったところ、Airは涼しげなハウスでかなり良い! アフロビーツっぽいフィーリングもある。ウィスパー寄りの高音が映えるクールさで何度でも聴けます。
tripleS - Beyond the Beyond
やっぱトエス一番安定して好きかもと思った〈ASSEMBLE24〉。FMっぽいベース(ログドラム的なアタック感もあり)のサウンドを軸としつつ、アコースティック寄りのサウンドと打ち込み然としたサウンドのバランスが結構妙で癖になる。構造としてはちょっとレトロなR&Bだけど2分過ぎのちょっとぼやけたピアノの些細なフレーズとかうーん絶妙。ちなみに最後のDimensionには明らかにログドラム意識したベースが一瞬入っているがアレンジはこれまた普通に(普通っていうか)R&Bで不思議だった。
楠木ともり - MAYBLUES
ともりる新譜のカップリング。ウィスパーボイスのカットアップが印象的な大人のUKGって感じなんだけど、パキッとしたポップさとチルなサウンドのバランスがいいなと思ってクレジット見たらKBSNK(TEMPLIME)プロデュースだった。
Reek0 & BXKS - Assassin Riddim
ロンドンのMC/プロデューサーReek0のEP「Tell Me Some More」から、同じくロンドンのMC、BXKSをフィーチャーしたトラック。隙間の多いグライムにアタックの特徴的なベース(やっぱこれもちょっとログドラム以降っぽい気が)で浮遊感あるトリッキーなビートを組み立て、少しオフビート気味にのるフロウがかなり良い。
Anitta - Savage Funk
その名もFunk Generationと名付けたAnittanoニューアルバムはリオ・デ・ジャネイロを中心に様々なスタイルのファンキとR&Bなど現代ポップのミクスチャーをやっていてすごくいいのだが、ここではサンパウロ風の(プロデューサーのDJ GBRもサンパウロ勢)不穏なサウンドをかましているトラックをピックアップ。
Moore Kismet - HOW 2 BUILD A BETTER BOY
若きベース・ミュージックの新鋭Moor KismetのEPから。ダブステップのエグめなサウンドデザインをやりつつ割とメジャー感のある端正なプロダクションで聴きやすい。ジャージークラブのパターンを使いつつラストのドロップでハーフに行くのもいいですな……。
Koreless - Seven
Korelessのシングルが出とるやんけと聴いたら、ピッチがモジュレーションしていくなかで生まれるマイクロトーナルな響きを活かしたクールなトラックでめちゃ良かった。音数は少なくてひとつひとつは割とオーソドックス、凝ったサウンドデザインとかではないのだが、ピッチのニュアンスでかなり聴かせているように思う。
Manami - Turbulence
ロンドンのプロデューサーManamiのEP、Dreaming Stillから。Batuとかに近い、ダンス・ミュージックのグルーヴから微妙に浮遊したレフトフィールドなベース・ミュージックが詰まっていてかなり最高なのだが、なかでもリズムの処理でブレイクビーツがアンビエントみたいな時間感覚(一方ものすごい緊張感もあるのだが)をにじませるこのトラックが好き。
death’s dynamic shroud & galen tipton - You Like Music
このところコラボも続いていたdeath’s dynamic shroudとgalen tiptonがコラボアルバムをリリース。これがマジでめっぽうよくて、暴力的なカットアップや奇怪なサウンドデザインやビートにメロディアスでハーモニックな要素をレイヤーしたり共存させる手際のお手本みたいなバランス感。さすが。
Chong the Nomad - Lend Me Your Ears
夏のアルバムリリースに向けてシングルを連続リリースしているChong the Nomad。今回のシングルはイントロから徐々にビートが入ってビルドアップしていったかと思いきやごつごつとしたいびつなベース&ドラムにうっすらとディケイの短いアルペジオでコード感を漂わし、かと思えばアンビエントっぽい音のたわむれがふわーっと出てきたり、展開がつねに期待をちょっとずらす感じでめちゃ良い。