今回、Apple Musicに入ってない曲があったため(時間差?)、Apple Musicのプレイリストは不完全です。Klinical, Killa P - Readyは別途チェックしてくれ~( ">YouTube)
楽曲リスト&コメント
Luísa Sonza, MC Kevin o Chris - recadin no espelho
ブラジルで勢いを増している気鋭のシンガー、Luísa Sonzaのニューシングル。リオデジャネイロのファンキMCでソングライターのMC Kevin O Chrisが参加した、冷ややかでアトモスフェリックなファンキのビートがかっこいい1曲。Kevin O Chrisのやわらかな歌心あるパフォーマンスもあいまって、クールななかに親密さを感じるすごくバランスのとれたプロダクションで、このミニマリズムはポップなファンキともアンダーグラウンドなファンキともちょっと違った印象で、とてもいい。
DBN Gogo, Omagoqa, Baby S.O.N, Yumbs, Dee Traits, Dinky Kunene, Soul Jam - SKOROKORO
これは完全にaudiot909さんのリコメンドで聴いたもの。南アフリカのプロデューサー、DBN GogoのEP「Click Bait」の冒頭の1曲。シャッフルしたシーケンスにのるパッドやリフはまるで初期Floating Poitsみたいなフィーリングで、でもパーカッションのノリはアフロハウスな感じなのがすごくハマった。間違いないバンガー(昨年リリースされている)の ">SAdesFakSHenは ">Benny Benassiの名曲(NSFWなMVでおなじみ……)をアマピアノにアレンジしたクレイジーな1曲でそちらもよい。
ところでこれきっかけであらためてアマピアノや3 Stepのプレイリストを聴いてたりしたんだけど、3 Stepって小節頭から「ドンドンドン……」って3拍入るようにも「ドン……ドンドン」って3つ目のキックが小節頭のアクセントになるようにも聴こえる気がする。
Little Simz - Mood Swings
Little SimzのサプライズリリースされたEPはベースミュージック系のプロデューサー、Jakwobとタッグを組んだ渋めのダンスチューン満載で、Infloと組んだアルバム群よりも好きだったりする。Drop 6も好きだったな。この曲はビートのパターンこそジャージークラブっぽいが、GqomのUK解釈がグライムとかと合流した流れ、ScratchaDVAとかを連想するようなダークさがすごくいい。
clear eyes - i’ll hold u
Marian HillのJeremy Lloydによるソロ・プロジェクト、clear eyesのシングル。ミニマルなビートに、パーカッシヴなアタックが強調されたストリングスやピアノのサウンドが構築する上モノが絶妙にマッチしている。おれ、こういう点がわさわさ寄り集まってるみたいな音に弱いのかも。
Tomggg, raychel jay - Sweet Romance
Tomgggさんの新曲はひさびさにLAのシンガーソングライターraychel jayを迎えた1曲。いつもどおりの弾力あるチャーミングなサウンドとテンション低めのリラックスしたヴォーカルのマッチングが素晴らしく、声のテクスチャを強調する平歌からリバーブがかかってボーカルがハモリだすサビまでの前半の流れがめちゃくちゃスムース。気づくとサウンドの世界に没入しているみたいなこういう導線のつくりはさすがだと思う。
RYUTist - 君の胸に、Gunshot
D.A.Nの櫻木大悟が提供した、暴れるシンセとクールなヴォーカルが溶け合うトランシーなRYUTistの新曲。『(エン)』でも相当尖ったと思ってたけど、ここまで行っていいのか? とちょっと不安になるレベル。これはパフォーマンスがめちゃくちゃ見たい。Wicked! Wicked!
Crystal Kay - That Girl
Crystal Kayまでジャージークラブやるの? と思ったがどうもこう、最近よく聴くポップ化した(ざっくりいえばBoy’s a Liar以後の……)スタイルというよりももっとオーセンティックな感じでちょっとナツいまである。とクレジットを確認すると、☆Taku Takahashiさんに加えてR3LLが編曲に参加。なるほど~。
https://www.youtube.com/watch?v=_sTmiwcPEu4
ぶっ恋呂百花 - ぶっころにゃん♡
この曲をもって12ヶ月連続リリースを駆け抜けたぶっ恋呂百花。ジャンクなポップさで突き抜けてもいいところにちょっとetherealな雰囲気のドラムンパートが入ってくるあたりにキュートにも露悪にも単純に振り切ってやらんぞという矜持を読み込んでしまったりして。おつかれっした。3月にはリリパというか連続リリース達成杵パーティもあるらしいぞ。
Phocust, MIKESH!FT - Neon Flex
アメリカのプロデューサー、PhocustとMIKESH!FTによるシングル。めちゃくちゃチージーなコード感とメロでも馬鹿みたいなサウンドでエグいヨレ方したドロップになった瞬間に「これや~~~!!!!」となってしまうのでやっぱりメロディックなダブステップを聴くのはやめられない。ドロップのいかれたパターンは音の鋭さ含めてめちゃMIKESH!FT感があってそれもよし。
https://www.youtube.com/watch?v=_iASAQVBMuM
bastienGOAT - Beautiful Lover
オークランドのプロデューサー、bastienGOATのEP「NODE」から1曲。bastienGOATはフットワーク系の曲をやってるので知ったのだがもっと万能というかいろんなベースミュージックをごりごりやっており結構好きなプロデューサー。「Beautiful Lover」はバキバキに歪んだベースで聴かせるブレイクスでその潔さにぶち上がる。同じEPでは「That’s why they roll」もレゾナンスききすぎてびちょびちょになったシンベの気持ち悪さがクセになって素晴らしい。
Dabow - TRAPBELL
アルゼンチン出身のプロデューサー、Dabowのシングル。曲名のとおり、ベルのキンコンキンコン言うサンプルが印象的なトラップで、妙なサンプル一本で突っ切るミニマルさがぐっとくる。BandcampをのぞいたところHamdiのヒット曲「Skanka」のクンビア・フリップなんかやっててそれもよかった。
Klinical, Killa P - Ready
UKF DubstepのYouTubeチャンネルで聴いてかっけ~となって選曲。ダビーでスモーキーなゼロ年代のダブステップのフィーリングを蘇らせつつ、サウンドのビッグさはもっと現代的な感じで、世代的にぐっときてしまう。Klinicalはどっちかっていうとドラムンベースもともとやってたのが140くらいのノリになってきたっぽくて、そういう流れなのか~と思った。
_IHIJINX - Swarm
もともとMr.K名義でダブステップをリリースを重ねてきたブリストルのプロデューサーで、心機一転名義を変えてHIJINXとして2021年から活動を開始。Alix Perezの1985 MusicからリリースしたばかりのEPから、ベースのニュアンスの豊かさと軋むようなウワモノのグルーヴがかなり楽しい1曲。最近盛り上がりつつあるのもあって、2010年代のダブステップをさらっておこうかしらという気になってくる。
Sully, Sãlo - Nights (Edit)
以前Basic Rhythmとのスプリットから紹介したことがあるSullyのシングル。歪んだ808のサブベースの存在感はもちろん、スネアや金物、あるいはところどころに挿入されるパーカッションのテクスチャの豊かさはある種ユーモアを感じて、やっぱりこのひとすごい好きかも。とか思う。今回選曲したのエディットバージョンだが、シングルは3月1日にリリースとのこと。
宮本フレデリカ (CV:髙野麻美), 速水奏 (CV:飯田友子) - ミステリーハート (GAME VERSION)
先日行われたデレマスユニットツアーの山形公演でライヴでは初お披露目となっていた、ユニットFrenchKisSの新曲「ミステリーハート」。PandaBoYのプロデュースによる洒落た2ステップで、フレちゃんの歌声にぐっときてしまう(奏さんの歌唱も好きだけど)。
Creepy Nuts - 二度寝
なぜこんなにジャージークラブをやるんだDJ松永。と一瞬思ったけど、まあジャージークラブうんぬんというのはある意味では表層的というか、キックのパターンこそジャージーっぽいがそう一筋縄でいくものでもなく、バックビートにスネアをきっちり打ってどっちかっていうとエイトビートのロック的なニュアンスをうまく混ぜているところにDJ松永のプロデューサーとしてのうまさを感じる。ちょっと泣き入る感じのギターをうすく被せる感じとか、日本で売るポップスとしての勘所(日本で売る、は必ずしもドメスティックで閉じている、を意味しないのであしからず……)を抑えているだろう。オーセンティックなヒップホップやジャージークラブとしてどうかというよりは、その折衷性にこそ聴くべきところがあるのでは。
Nubiyan Twist, Nile Rodgers - Lights Out
ロンドンの大所帯アフロジャズバンド、Nubiyan Twistが5月にニューアルバムをリリース。そこからの先行シングルで登場したのはNile Rodgers。アフロビートのニュアンスは抑えて、4つ打ちのディスコ・テイストを強調した前半ではNile Rodgersが大活躍しているのだが、終盤ではドラムのパターンをはじめバンドのアンサンブルがNubiyan Twistらしいアフロ・ビート的なグルーヴになだれ込んでいく。この展開はアツい。そこに改めてNile Rodgersのカッティングが登場して、アフロビートとファンクが邂逅。満足度高し。
OKAMOTO’S - カーニバル
OKAMOTO’Sのシングル「この愛に適うもんはない」のカップリング曲なんだけれど、めちゃくちゃフォーキーで染みるメロディがクセになる。展開含めてなんかくるりみたいだな……と思ったりして。再生すると思わず聴き入って、最後まで聴き通してしまう。
Sweet William, 中山うり - スイカ
Sweet Williamの3年ぶりとなるアルバムに収録された、中山うりをフィーチャーした洒脱な歌モノ。ハットを抜いたキックとスナップだけのシンプルなリズムパターンを補うように配置されたサウンド(パーカッションもさることながら、アコギやピアノも)が、非常に簡素な印象の音像のなかでおもいのほか緊密に組み合わさっているのが良い。ループ感が強いようでいて、意外なほど「展開」していて、イージーに聴けるけど巧みなクラフトで成り立っているな……など。
Faye Webster - Feeling Good Today
オートチューンによる2声のハモリが印象的なFaye Websterの新曲。1分半にも満たない小品で、ほぼギターの伴奏だけ(アウトロにピアノが登場する)というカジュアルさながら、そのカジュアルさゆえに輝くものがある。素晴らしい。