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(スマホの音声入力を加筆修正したものです)

『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』見てきました。すごい映画で、何がすごいかっていうと、アレサ・フランクリンのパフォーマンスがすごいっていうよりは、まずこの映画がライブパフォーマンスの記録であると同時に制作過程のドキュメンタリーである。そもそもこのパフォーマンス自体が、オーディエンスを前にしたライブパフォーマンスであると同時に録音作品を作るためのセッションでもあり、さらに宗教的な儀式でもある。それがこの映画のユニークなポイントで、頭から最後までずっと凄いパフォーマンスが見れるって言うよりは、ものすごい緊張感が溢れてる時もあるし、アクシデントがあってもユーモラスに場を盛り上げたりとかみたいなやりとりもあるし、「ちょっともう一回テイクやり直させて」みたいなときもあったりして、完璧なパフォーマンスが奇跡的にその90分納められてるとかではなくて。むしろ、アレサ・フランクリンのパフォーマンスのレベルがすごく高いというのは前提ではあるんだけれども、いろんなレイヤー、さっき言ったみたいなドキュメンタリーでありライブでありレコーディングセッションであり宗教的儀式である、そのいろんな要素全部がその噛み合ってドライブする瞬間ってのがあって。それが訪れる時の迫力が一番印象的な映画でした。第1夜の最後の「アメイジング・グレイス」の絶唱であったりとか、第2夜最後の「ネヴァー・グロウ・オールド」であったりとかもそうなんですけど、ある瞬間にみんな極まっちゃってその場で立ち上がっちゃうみたいなのがこの画面越しに伝わってきて。アレサのパフォーマンスが、ある瞬間に、その場や時間が持ってるコンテクストを突き抜けて一つの「作品」になってしまうその瞬間っていうのが見所だったなという風に思いました。

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