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1月16日(土)、ポプミ会(ポップミュージック読書会)の裏企画として、さきごろ最終回を迎えた近田春夫の長寿連載「考えるヒット」の読書会をやろうと思いたって、ポプミ会参加者有志と一緒にやりました。「考えるヒット」は文春文庫である程度まとめられているので、それを頭から読んでいくかたちで。

これが結構おもしろく、たとえば第1回からいきなり安室奈美恵とSMAPをあまり評価しない。つまんない、とか言って。でもここで取り上げられてるSMAPの曲って「shake」なんですよね。個人的に、わりとこのへん90年代SMAPの黄金期ってイメージ(「shake」、「Dynamite」~「夜空ノムコウ」とか? 96~99年かなあ)だったんでちょっと意外。一転、連載がはじまっておそらく筆がノッてきてる段階でリリースされた次作の「Dynamite」はものすごい高評価だったりして。ただ評価されている/されていないポイントを踏まえていくとまあ納得なんだよな。

全体的に、いかにもオジサン(当時近田春夫は40代なかば)が週刊誌で書くコラムだなぁ、下世話だなぁ、と思っちゃうような、いまから見ると手を余す表現もしばしばある。たまに楽曲の話を一切せずにゴシップ話で終わるときもある。苦笑。でも、はしばしに冴えた評が出てきてびっくりするほど面白い。よりあつまって「これはひどすぎ」「ここは凄い」とか言いながら読んだほうが距離感をうまくとれるかもしれない。

あと、毎回2曲とりあげるうち、1曲への言及はひとことで済ます、みたいな「考えるヒット」定番の構成というのがあるわけですが(参加者からも指摘があった)、それでいくとミスチルとスピッツが取り上げられたときにはもっぱら当時週刊誌をにぎわせたミスチル桜井の不倫報道に絡めた話を延々とした挙げ句、ミスチルの寸評を最後にさらっと書いて、締めに「スピッツも同様」みたいなことを言い出す。「スピッツへの言及、俳句より短い!」と参加者が仰天していた。この緩急も、ツッコミいれつつ読んだほうがいいかも。

結局、3時間弱くらいたらたらと読んで、ボーナス・トラックを除く1997.1.2・9号掲載分から1997.4.3号掲載分までをこなした(ちょうど初回がshakeの話で4.3号のがDynamiteだったの)。おもしろかった。またやります。

ちなみに、会もいよいよ終了、というタイミングになったときに、参加者のなかに衝撃のゲストがいらしていたことが判明し、びっくり。サーバーにログが残ってるんで、まあ見れる人は見ていただくと「ひょえー」となるかも。いや、ご本人じゃないですよもちろん。笑

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