先月からはじめた読書会(ポプミ会)、2回めをやった。大和田俊之編著『ポップ・ミュージックを語る10の視点』(アルテスパブリッシング、2020年)からいくつか章をピックアップしての開催。1時間・1時間で2本くらいやれたらいいかも? と思っていたけど蓋を開けてみれば3時間40分かけて1本(永冨真梨「カントリー・ミュージックの新潮流と多様性」)を読むことに。阪大の加藤さんがつないでくださって永冨さんにも参加していただけたため、いくらでも話が盛り上がってしまったのだった。前回よりもボイスチャット・テキストチャット双方の回転がよかったのも印象的だった。
具体的な内容についてはさまざまトピックが出てきたけれど、マスメディアやレコードの登場にともなって現代的な産業としてのポップ・ミュージックが確立していったその大きな流れと共にカントリーもあったということを再確認した。また、あるジャンルに対してなんらかの要請によってかたちづくられる「正史」や、メディアを通じて醸成される「ステレオタイプ」に関するケーススタディとしても興味深かった(ある意味輪島裕介さんの『創られた「日本の心」神話 ―― 「演歌」をめぐる戦後大衆音楽史』なんかを思い出したりもしつつ……)。未読の方にはぜひ読んでいただきたい文章でした。
Discordでの読書会も、慣れてみるともしかしたらもうちょっとうまくファシリテートできるかも? という感じが出てきたので、やっぱり継続してみないとわからんもんですね。ボイスチャットとテキストチャットで話題が別々に盛り上がってたりしたのがくらくらして楽しかった。
レジュメ(こちらから参照可能→Google Docs)を担当してくださったのはブログ「👼と♨️のᎩuКꂅოuᏒᎥ լᕱც」主宰で、局所的に話題沸騰中のゲーム「#3000円ブックオフ」の発案者である♨さん。進行も担当していただきました。ありがとうございました。改めて著者の永冨真梨さんにもお礼申し上げます。
次回は年明けにやる予定です。日程は調整中。今回読めなかった、前掲書から渡辺志保「ヒップホップ・シーンの裏側」を読みます。よろしくです。ちなみに前回の報告は以下。