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 6時起きくらい。朝からDAWを立ち上げて曲を読み込んでメトロノームならしたり切り出したりしながらちょっと観察(分析というほどではない、というか「分析」とかしたことがない)する。よく「考察」とか「分析」とか言うけど少なくとも自分の書いたものについてはどちらも正直しっくりはこない。いや、まあ、自分でも言ったりはするんだけど。そう言ったほうが通じるかな、みたいな……。
 田中宗一郎・宇野維正『2010s』、荏開津さんが勧めているし、店頭で見かけたら買おっかな、と思って本屋行ったんだけどなかった。(タナソーがTwitterで予約してくれと言っていたのはたしかであったな……)一応ふたつまわった。『ポスト・サブカル焼け跡派』も、まあ、みかけなかったね……。ちなみに道中、拙著が八文字屋天童店に平積みしてある(しかも第二刷なので、たぶん最近入荷した)のを発見した。芦田愛菜の読書本を挟んで後藤護さんの『ゴシック・カルチャー入門』も平積み。この並び、一瞬「山形出身つながり…?」って思ったけど芦田愛菜は山形と関係ない。ヱクリヲつながりもあるし隣においといてくれたらいいのに(ちなみに『ゴシック・カルチャー入門』、全然読み終わってない。あと半分くらい。読み出すと一気にドライブするので「とっとこう」と思ってたらこんな時期に)。
 2010年代の(特に北米を中心として)ポップカルチャーを語るなら、渡辺志保さんと辰巳JUNKさんのコンビで本でたらいいのになって思う。対談縛りみたいなのがあるわけじゃないけど。柴さんのnoteの件もあってこないだ該当号のMUSICA読んだら、Mura Masa『R.Y.C.』評は渡辺志保さんのが過不足なく(最後にちょっと大胆なこと言ってみたり、というのも含めて)ポイントを抑えたもので、さすがだな……と思った。ちなみに入江陽さんの短評も「この作品がみんなにどんな影響を与えるだろう」ってところをピンポイントで突いていて、かつ作家評としてもおもしろい。
 そういえばこないだblueprint行ったときに拙著の売れ行きどーなんすかと聞いてみたら、Amazonでは動いてないが書店経由の注文(お客さんが取り寄せる客注っていうやつ)は結構コンスタントにあるらしい。正直「Amazonの○○カテゴリでn位!」みたいなのかっこいいな~って思うけど、そうじゃない売れ方してるのもうれしい。むしろそっちのほうがうれしい。
 割とヒゲダンを推している(実際好きな曲はけっこう多い)が、あんまり記事のなかで書くとあれげな話なのでここでふと書くと、いかがわしさがあるのがいい。それと比べるとKing Gnuのほうが律儀に音楽をやっていると思う(直近のヒゲダン新曲評で対比的に書いたので例に出したまで。しかしAメロやBメロといったパートごとに、ふたつのキャラが違うボーカルやメロディラインやリズムを役者や構図のごとく配置して場面を描きわけていく手際が「白日」ではかなり光っている。音楽に対してデザインという言い回しが最近よく聞かれるが、単にサウンドを配置するだけじゃなく各要素の役割やその意味を含めたトータルなデザインがすぐれている、それは素直に凄い)。ヒゲダンは歌詞のデリカシーやキャラが醸し出す垢抜けなさとは裏腹な粗野さとかあざとさとかがあって、でもそこがなんか好きなんだよね。King Gnuのほうが話はあいそうだなと思う。何様だよ。

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 altopalo新曲、素晴らしい。異様な展開は控えめ(「mono」とかみたいな)だが6/4拍子ベースで進んでいくいびつさがつきまとう。「これは正解なのか……?」というウワモノの処理、急にThe 1975かなんかかみたいな感じにまっすぐになるサビ後、でも変な音鳴ってんだよな。わけわからん。ずっと。

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 ヒョゴがニューアルバムをリリースしたのだがこれが凄い。ごりっとしたベースにアンビエンスたっぷりのドラムがおもたーいグルーヴを鳴らしながらも、妙な(しかしプリミティヴな)空間系エフェクトづかいで背景が埋められていく。前作から思い切った方向転換だな~と思ったけど、メロディラインの親しみやすさやアレンジの凝りかたを度外視すると、空間系エフェクトの使い方が妙なところとか、けっこう連続性がある! ことに息づいた。ただ、なお異物感はすごい。

 SEEDAのインタビュー、よいな。「JP THE WAVYさん」とさん付けで呼んでいて「へぇ…!」となった。あと最後のテンションの上がり方で爆笑した。

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