10月5日(土)
19時半~京都は出町商店街の出町座にて『リズムから考えるJ-POP史』刊行記念トーク。関西ソーカル主宰の神野龍一さんを聞き手に1時間半しゃべる。Traktorで音出ししつつホワイトボードに図示しつつがんばった。
導入として、神野さんから「音楽批評の四象限」があるとして拙著がどんな位置にあるか、という話をしてもらう。「プロ‐アマ(個人的には「つくる‐聴く」かなと思ったが)」と「データ‐印象(「データ」には楽曲の構造分析も含む)」の2軸を交差させて整理するのは結構すっきりかも。拙著は割と両軸の真ん中にあるかも? みたいな指摘。
話を渡してもらってこちらからのプレゼンテーション。宇多田ヒカル「誓い」をはじめとする2018年リリースの邦楽に登場するポリリズムを紹介。ついで、MISIA「つつみ込むように…」を例に和製R&Bとヒップホップソウル、ティンバランド以降のチキチキサウンドについて話す。小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」における四分三連と付点八分の連続性とトラップ以降の三連符を比較する。などなど。まあ拙著で書いていることを実際に音源聴いて確かめてみよう、みたいな感じでした。
30人くらい? 入ったのかな。トーク後の手売りではなんと18冊も売れてしまった。言うて売れても最大で8冊とかそんくらいか、と思っていたのでビビった。そのおかげで翌日のOtohatobaに持っていける在庫がたったの2冊に……。嬉しい誤算。しかしとりかえしようがない。どーすんだろこれ? と思いながら会場を後にする。
tofubeatsから刊行祝いにもらったiLoud Micro Monitorを持ち込んで鳴らしてみたところ、めちゃくちゃいい感じでした。学校の教室よりこころもち狭い? くらいのスペースで、サブベースとは言わないまでも重低音をかっちり鳴らせていて、すごかった。
10月6日(日)
さて翌日はOtohatoba。Otohatobaは行ってみたかったスポット(やはりYu-Koh体験版の様子など伺うとね)だったしイベントの開催を提案していただけただけで嬉しかった。拙著を口実にして日曜の昼間にJ-POPを聴きながらいろいろおしゃべり、みたいな感じがかえって心地よさそうで、3時間の長丁場もゆったりいけるでしょ、とゆるふわアプローチで当日に臨む。
しかしここでまたしても嬉しい誤算、ワタシのほかに登壇してくださったtsudio studioさん、酒井匠さん、推しに推して入るプッシュさんがかなり拙著の内容について突っ込んだ話を深堀りしてくださって、こっちもなんか熱が入ってしまい、がんっがんに3時間喋り通す結果に。出町座でのトークとかけた曲とかはだいたい同じなんですが、拙著の音楽的な内容だけでなく広く比較文化論的というか社会論的な話もできてすごーく楽しかったです。
ここに持ち込んだ残りの在庫2冊も売れてしまったので手売り用に出版社から仕入れた在庫は全部はけてしまった。どーしたらよいのだろうか。。。
雑感
この滞在中に大きな書店をまわってきたんですがだいたい入荷していてなんなら面陳か平積み。マジでビビる。恐縮っすわ……。自分の本が書店に並んでるってすげー変な感じですね。本になってるだけでめっちゃ妙なのに。売れてくれ~ッ