夕方書いた記事の補足。
- アーティスト: cero
- 出版社/メーカー: カクバリズム
- 発売日: 2018/05/16
- メディア: CD
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さいしょに
- パルス
- リズムの基礎単位
- 拍子
- 一小節を何分割しているかの単位
- メトリック・モジュレーション
- パルスの長さを維持しながら拍子を伸縮させる
- ●=○=1パルス、●=アクセント、○=休符とした場合、
- A:|●○○○●○○○●○○○●○○○|●○○○●○○○…
- B:|●○○●○○●○○●○○|●○○●○○●○○●○○…
- AとBはパルスの長さを共有しているが小節の長さ(=実質的なテンポ)が異なる。
- よくあるパターンとしては、付点音符を使ったシンコペーションを使って小節をまたいで拍子をスムースに変化させる例
- パルスの長さを維持しながら拍子を伸縮させる
- クロスリズム
- 複数の拍子に解釈可能な単一のリズム・パターン
- 小節あたりのパルスの数が公倍数になっているときに可能
- 典型的なのはパルスの数が12の場合のクロスリズム
- |●○○●○○●○○●○○|(四分三連の4/4もしくは12/8)
- |●○○○●○○○●○○○|(3/4)
- 12/8もしくは3/4の場合、基本的にすべてクロスリズムとして解釈できるが、実際にはアクセントの位置やメロディの流れによってどちらかに一意に決まることが多い。
- ポリリズム
- ひとつの小節のなかに異なる複数の拍子が共存している
- 4/4のリズムの上に三連がのっている、etc…
- ひとつの小節のなかに異なる複数の拍子が共存している
三拍子のうえで5音節の単語をくり返して小節がまわりこんだり揃ったりをくり返す。
- どちらもポリリズム… だと思う
各曲メモ(気になったのだけ)
- Modern Steps
- メトリック・モジュレーションを使ったリズムチェンジ
- イントロのギターとオルガンは4/4(その後のパートとはテンポが異なる)
- リズムボックスが入ってからは[4/4 *2 + 5/4 * 2] * 3(1パルス=八分音符として、1周期36パルス)
- 四分三連の3/4に移行(1周期18パルス)
- 最後のギターは7/8 + 11/8(1周期18パルス)
- メトリック・モジュレーションを使ったリズムチェンジ
- 魚の骨 鳥の羽根
- 3と4のクロスリズム
- キメの部分でどちらかの拍子が優勢に聞こえる部分もあるが、全体を通して3にも4にもとれるきれいなクロスリズム
- ベッテン・フォールズ
- メトリック・モジュレーションを使ったリズムチェンジがばんばん
- 5/4→9/8→12/8→5/4→9/8→4/4→12/8…[20220228 いま思うと5/4は10/8と書いたほうがいい]
- メトリック・モジュレーションを使ったリズムチェンジがばんばん
- 溯行
- 後半に4/4から12/8へのメトリック・モジュレーション
- Buzzle Bee Ride
- 一貫して7/4だが、クラーベがわりのベルが抜けた後半に激しいシンコペーションがある。
- Double Exposure
- 4/4。ただし3小節を1周期として進行するのでちょっとだけ変則的に聞こえる。
- Waters
- 3/4。中盤で一部周期が倍になって6/4。
- 要所要所でクロスリズム的にとれ、後半でシンセのコードだけになるところ以降ははっきりとクロスリズム的なパターン。