この曲は、ソニーの研究所が開発したAI、「FlowMachines」を用いて作曲された、「ビートルズ風」のポップソングだ。イントロのコーラスワークやベルの音色はむしろペット・サウンズ期のビーチ・ボーイズではないのか、という気もするけれど、たしかにメロディにはどこかジョンやポールの面影が感じられる。2017年にはこの他にもAIを用いて作曲した楽曲を含むアルバムが発表されるという。なんとまあ、夢のある話ではないか。ただし、「AIがついに作曲を! シンギュラリティ!」と言うのは先走りすぎだろう。このAIがどのようなものかを糸口にしつつ、昨今盛んな人工知能による作曲や演奏について、考えてみたい。