コンテンツへスキップ →

「退屈な革命」とNEUTRINOについて

「退屈な革命」という3曲入りのEPをリリースした。毎年ひとつはなんかしらリリースしようと思っているのでそのタイミングかと思い。

[bandcamp width=100% height=120 album=766158542 size=large bgcol=ffffff linkcol=0687f5 tracklist=false artwork=small]

内容について。あまりやっていなかった4つ打ちで、しかもうち2曲は歌が入っている。最近わけあってNEUTRINOというフリーの歌声シンセサイザーを使いだしていたのをなにか活用したいと思っていたのだった。

NEUTRINOは高品質な歌声を合成できるものの、たとえばボカロみたいに専用のエディタがあるわけじゃない。とっつきづらそうに思っていたのだけれども、蓋を開けてみればそうでもなかった。自分の使い慣れたMuseScoreを活用すればよかったからだ。

MuseScoreはフリーの楽譜作成ソフトで、基本的に自分がこれまで書き物の図版にしてきた五線譜やリズム譜はぜんぶこれでつくってきた。このソフトで歌詞の入った歌メロの譜面をつくり、musicXML形式にエクスポート。それをNEUTRINOに投げると、まるで人が歌ったようなヴォーカルが合成される(ただー、という効果音)。

くわしいつかい方は以下の記事なんか読むとよいと思う。歌声を出力するまでだったらだいたいそれでわかる。

つよすぎるAIシンガーAIきりたんの基本的な使い方。【無料】|赤坂まさか|note

最初につくったのはこれだ。

ちなみにデフォルトで同梱されている東北きりたんのライブラリを使っている。茜屋日海夏さんのデータが元になってるんだって。マジかよ。東北イタコは木戸衣吹さん。わお。東北出身だからね(茜屋さんは秋田、木戸さんは青森。山形いないの?

声質等々を鑑みて、「退屈な革命」で使っているのはめろうというNEUTRINOオリジナルのライブラリだ。歌い上げるよりはさらっと歌ってくれるニュアンスがよい。かつ、商用・非商用問わず利用は自由。報告義務もない(Bandcampのリリースページには明記した。すごいので)。

もともと歌メロはシンセリードをぴろぴろ弾きながら考えていたのだけれども、実際言葉をのせてみると歌っぽい歌にならず、ヴォーカリーズっぽく聴こえてしまってしばらく悩んだ。こういう4つ打ちにのっかってて、言葉を詰め込むんじゃなくて母音をうまく伸ばしたような……と思って、XTALさんのA Leap feat. Achico(名曲である)をちょっとリファレンスにした。

鍵盤で弾いた単音リードは鍵盤で弾いた単音リードっぽくなる! あたり前田の…… なのでループさせつつドゥビドゥバるらるら歌ってピッチ感と譜割りのあてをつけ、打ち込んだ。

DAW(Studio One 4)で打ち込んだシーケンスをMIDIにエクスポートして、MuseScoreにインポートする。するとキーやアウフタクトを判別して五線譜に起こしてくれるので、あとは歌詞を打ち込んで、さらにmusicXMLファイルにエクスポート。NEUTRINOに投げる。

その結果、こう(↑)なった。実際には調声支援ツールで諸々調整してるんだけど、まあmusicXMLを投げるとほぼこのくらいのは出てきます。

NEUTRINO、譜例みたいな感覚で「実際に歌っている声」が使えたら楽しいのでは? と思っている。表現力という意味では不足でも、例えばリズムやピッチを外すことは基本ないので、安直に打ち込んでは歌ってもらうといいのではないかと。思ってるだけでその成果を世に出すことがあるかはあんまわかんなけど。

ちなみに「男声のライブラリがないな~」と思っていたらナクモ(NAKUMO)という男声ライブラリが発表されていた。うーんこれは使ってみたいかもしれない。

歌ものはこれからいろいろつくると思います。昔つくった歌ものをつくりなおすのをやりたい。自分で歌ってるのがはずかしい(いや、歌詞もはずかしい……)がサンクラにおいてある。上手くないのに自分でつくったメロというか譜割りがちょっとむずくて歌えてないんだよ。

カテゴリー: Japanese